アカオウ写真

長野市にて昭和43年創業のカメラ&写真専門店です。

L型ブラケットのススメ。

昨日の記事で少し触れた「L型ブラケット」について書こうと思います。

まず「アルカスイス規格」についてご説明しておきます。
昨日、紹介させていただいたSIRUI G-20Xという雲台ですが、シューを固定する部分が、アルカスイスという雲台メーカーと同一の規格になっています。スリックやベルボン、マンフロット等の様にクイックシューを「パチン!」と押し込むだけとは違いまして、ネジを締め込んで万力の様にシューを挟みこんで固定します。
最近ですと、SIGMA 105mmF1.4 DG HSMの三脚座がアルカスイス互換になっていたり、これからシューはアルカスイスがスタンダードになるのでは?というぐらい増えてきています。

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1枚目:クランプを緩めた状態 2枚目:クランプを締めた状態

固定方法がシンプルな故、固定力はかなり強固です。ワンタッチタイプよりも手間はかかりますが、この安心感は一度使うと手放せません!

そして、本日の本題「L型ブラケット」ですが、基本的には「アルカスイス互換クランプ」の雲台で使うのが前提です。販売されている物も「アルカスイス互換ブラケット」がほとんどかと思います。

L型ブラケット」最大のメリットは縦位置撮影時にあります。
横位置で撮影後、縦位置でも撮っておこうとすると、普通は2枚目の写真の様に雲台でカメラを90度寝かせます。しかし、この時にレンズはカメラマンから見て左側・下側にずれてしまうので、三脚の位置と高さを再調整してあげなければいけません。

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3枚目:横位置撮影 4枚目:縦位置撮影

ですが「L型ブラケット」を使うとこの通り!

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5枚目:L型ブラケットでの縦位置撮影

厳密には、望遠レンズの三脚座の様にレンズを中心に回転(レボルビングといいます)させなければ、構図のズレは発生してしまうのですが、ほぼ無視できる程度のズレに収まります。また、雲台で寝かせた時と違い、カメラの重心位置が三脚の真上にあり非常に安定します。
横位置・縦位置でカメラを付けなおすのが面倒!と思われる方も多いかと思いますが、実際使ってみると、「三脚を調整しなおす方がよほど手間」だという事が、すぐにわかっていただけると思います。

さらに、カメラによっては「機種専用タイプ」というものがあります。キヤノンニコンソニー、フジフイルムの中級機以上の機種ですと、大体専用タイプが出ているようです。専用タイプですと、レリーズ使用時にもケーブルの逃げが用意されていたり、ブラケットがカメラに完全に固定されるので、雲台でカメラを縦位置に寝かせても(写真4枚目のように)レンズの重みでカメラがお辞儀してしまうこともありません。
機種専用が出ている場合は、専用タイプを購入する事をおススメします!
専用タイプがあるか分からない場合はお探ししますので、ご相談ください!

そして!待望の!Nikon Z7/Z6用がなんと「ベルボン」から発売されました!国内メーカーからの発売なので、品質面でも供給面でも安心です。
Canon EOS R用(こちらは中国製)も探しましたので、気になる方はぜひご来店ください!

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ベルボン Z7/Z6専用 L型ブラケット BR-ASZ7