昨日の記事で少し触れた「L型ブラケット」について書こうと思います。
まず「アルカスイス規格」についてご説明しておきます。
昨日、紹介させていただいたSIRUI G-20Xという雲台ですが、シューを固定する部分が、アルカスイスという雲台メーカーと同一の規格になっています。スリックやベルボン、マンフロット等の様にクイックシューを「パチン!」と押し込むだけとは違いまして、ネジを締め込んで万力の様にシューを挟みこんで固定します。
最近ですと、SIGMA 105mmF1.4 DG HSMの三脚座がアルカスイス互換になっていたり、これからシューはアルカスイスがスタンダードになるのでは?というぐらい増えてきています。
固定方法がシンプルな故、固定力はかなり強固です。ワンタッチタイプよりも手間はかかりますが、この安心感は一度使うと手放せません!
そして、本日の本題「L型ブラケット」ですが、基本的には「アルカスイス互換クランプ」の雲台で使うのが前提です。販売されている物も「アルカスイス互換ブラケット」がほとんどかと思います。
「L型ブラケット」最大のメリットは縦位置撮影時にあります。
横位置で撮影後、縦位置でも撮っておこうとすると、普通は2枚目の写真の様に雲台でカメラを90度寝かせます。しかし、この時にレンズはカメラマンから見て左側・下側にずれてしまうので、三脚の位置と高さを再調整してあげなければいけません。
ですが「L型ブラケット」を使うとこの通り!
厳密には、望遠レンズの三脚座の様にレンズを中心に回転(レボルビングといいます)させなければ、構図のズレは発生してしまうのですが、ほぼ無視できる程度のズレに収まります。また、雲台で寝かせた時と違い、カメラの重心位置が三脚の真上にあり非常に安定します。
横位置・縦位置でカメラを付けなおすのが面倒!と思われる方も多いかと思いますが、実際使ってみると、「三脚を調整しなおす方がよほど手間」だという事が、すぐにわかっていただけると思います。
さらに、カメラによっては「機種専用タイプ」というものがあります。キヤノン、ニコン、ソニー、フジフイルムの中級機以上の機種ですと、大体専用タイプが出ているようです。専用タイプですと、レリーズ使用時にもケーブルの逃げが用意されていたり、ブラケットがカメラに完全に固定されるので、雲台でカメラを縦位置に寝かせても(写真4枚目のように)レンズの重みでカメラがお辞儀してしまうこともありません。
機種専用が出ている場合は、専用タイプを購入する事をおススメします!
専用タイプがあるか分からない場合はお探ししますので、ご相談ください!
そして!待望の!Nikon Z7/Z6用がなんと「ベルボン」から発売されました!国内メーカーからの発売なので、品質面でも供給面でも安心です。
Canon EOS R用(こちらは中国製)も探しましたので、気になる方はぜひご来店ください!